面影橋姉妹の日々

突然意識不明になってしまった妹と姉の日々を綴ります

図書館にて 絵本はセラピー!

毎日している散歩も、木枯らしの頃から、いつの間にか夏の暑さに汗をかくようになりました。散歩コースの最後は、マンション敷地内のスーパーで、買い物して帰ることにしていますが、このスーパーの3階に市立図書館があります。私は、長年小学校の図書室でパートをしたり、読み聞かせのボランティアをしたりしていたので、本も図書館も大好きなのですが、私は市民ではないし、実家の誰も利用券を持っていなかったので、どうせ借りられないなら目の毒!と思って、行ったことはありませんでした。ところが、ある日、絵本なら、借りなくても、その場で読めることに気がついて、散歩の最後に図書館に寄って、絵本を読んで帰ることにしたのです。

図書館自体は新しくはないし、スーパーの3階というだけあって、それほど広くもなく、蔵書も多くはないのですが、流行に走らず、昔からのスタンダードを大切にしながら、要所を抑えた充実した蔵書に、感激してしまいました。私の地元に比べると、開館時間が長く、閉館日が少なく、貸し出し冊数は15冊、読み聞かせのイベントなども多彩、という利用者には嬉しい図書館なのです。それからはほぼ毎日、図書館に寄って、その日、目についた絵本を端から手に取って、腰を下ろして読みます。お気に入りの、自宅にもある絵本、前に読んだり、知っていてもうろ覚えの絵本、読み聞かせグループのおすすめの絵本など、毎回、嬉しい出会いがありました。中には、懐かしい絵本や、思わず笑ってしまう場面も、涙してしまうお話も、絵の美しさに感動してしまうページもあり、短時間なのに、長編映画でも観たような感じです。悲しみで押し潰された私の心の中に、つっかえ棒のような、安らぎの場所ができたように思えました。絵本を読んだ後は、不思議と心が軽くなって、元気が出ました。絵本のセラピー効果について、知ってはいましたが、自分で実感することになるとは思いもしませんでした。

だんだん本を借りられないことに我慢できなくなってきて、ついに、図書館の方に、高齢の父の代理で借りたいとお話しして、父の貸し出しカードを作ってもらいました。晴れて本を借りられるようになり、早速、『犠牲 わが息子 脳死の11日』の柳田邦男さんの、『大人が絵本に涙するとき』を読みました。硬派のジャーナリストというイメージの方ですが、たくさんの苦しみや悲しみの中から、絵本に光を見出した経緯を知って、やっぱり、絵本ってすごい!と思ったのでした。

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心に残った絵本。どちらも、悲しいけど、忘れられない絵本です。

読んだ絵本は、タイトルを読書アプリyomooに残しています。